その薬、歯科治療に影響があるかも!?⑤
2020/10/07
歯肉の増殖を招く!? ”カルシウム拮抗薬”
血管の壁の収縮を抑えて血管を広げ、血圧を抑えるお薬。
高血圧の治療をしている方や、虚血性心疾患の予防をしている方が飲まれています。
※虚血性心疾患とは…冠動脈の閉塞や狭窄などにより、心臓の筋肉への血流が阻害され心臓に障害が起こる疾患の総称。狭心症や心筋梗塞が含まれます
☆簡単に説明すると…
高血圧や狭心症、心筋梗塞などの症状を和らげたり、改善したりすることを目的としているお薬です。
血圧を下げるお薬にもいろいろな種類があります。
それらの薬の中でカルシウム拮抗薬という薬に含まれる成分が、長期間使い続けることで歯茎に影響を与えることがあります。
血管を広げる副作用として歯ぐきが腫れることもあります。
☆高齢の方や歯周病にかかっている方は特に注意!
カルシウム拮抗薬を長期間服用している方で、歯ぐきの腫れが起こってしまう方は約20%と言われています。
中でも高齢の方に起こりやすいです。
理由としては、カルシウム拮抗薬を服用されている方の年齢層がそもそも高いこともありますが、高齢の方は歯周病の罹患率も高い為、歯周病の炎症が起こりやすくなっています。
☆予防には定期的なメインテナンスを!
抗てんかん薬と同様に、歯ぐきの腫れを予防するには定期的なメインテナンスが必要です。
もし歯ぐきが腫れてしまった場合には患部を清潔に保ちましょう。
症状によっては主治医と相談して薬を変更したりすることも必要です。
☆ジヒドロピリジン系に注意!
降圧薬の中でもカルシウム拮抗薬を選択する省令は多くあります。
特にニフェジピンやアムロジピンなどのジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬はその代表的な薬剤です。
この両薬剤の副作用として、血管の拡張に起因する頭痛や、顔面紅潮、浮腫のほか、歯肉増殖があります。
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